ポーカー初心者にとって、気になることのひとつが勝率を上げる方法ではないでしょうか。本記事ではポーカーの勝率を左右するスターティングハンドの重要性や、役ごとの確率について解説します。
【ポーカーの勝率】スターティングハンドの重要性
ポーカーでは多くの場合、スターティングハンド(最初に2枚のカードが配られた状態)を見てゲームに参加するか降りるかを判断します。
むやみに参加するのではなく、勝てる可能性があるときに参加することがポーカーの勝率を上げるために重要なポイントです。
ここでは、ポーカーの勝率を左右するスターティングハンドについて解説します。
スターティングハンドの種類
ゲームの最初の手札となるスターティングハンドは、52枚のカードから2枚が配られるので全部で1,326通りあります。
A | K | Q | J | T | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | |
A | AA | AKs | AQs | AJs | ATs | A9s | A8s | A7s | A6s | A5s | A4s | A3s | A2s |
K | AKo | KK | KQs | KJs | KTs | K9s | K8s | K7s | K6s | K5s | K4s | K3s | K2s |
Q | AQo | KQo | QJs | QTs | Q9s | Q8s | Q7s | Q6s | Q5s | Q4s | Q3s | Q2s | |
J | AJo | KJo | QJo | JJ | JTs | J9s | J8s | J7s | J6s | J5s | J4s | J3s | J2s |
T | ATo | KTo | QTo | JTo | TT | T9s | T8s | T7s | T6s | T5s | T4s | T3s | T2s |
9 | A9o | K9o | Q9o | J9o | T9o | 99 | 98s | 97s | 96s | 95s | 94s | 93s | 92s |
8 | A8o | K8o | Q8o | J8o | T8o | 98o | 88 | 87s | 86s | 85s | 84s | 83s | 82s |
7 | A7o | K7o | Q7o | J7o | T7o | 97o | 87o | 77 | 76s | 75s | 74s | 73s | 72s |
6 | A6o | K6o | Q6o | J6o | T6o | 96o | 86o | 76o | 66 | 65s | 64s | 63s | 62s |
5 | A5o | K5o | Q5o | J5o | T5o | 95o | 85o | 75o | 65o | 55 | 54s | 53s | 52s |
4 | A4o | K4o | Q4o | J4o | T4o | 94o | 84o | 74o | 64o | 54o | 44 | 43s | 42s |
3 | A3o | K3o | Q3o | J3o | T3o | 93o | 83o | 73o | 63o | 53o | 43o | 33 | 32s |
2 | A2o | K2o | Q2o | J2o | T2o | 92o | 82o | 72o | 62o | 52o | 42o | 32o | 22 |
sはスーテッド(手札の2枚が同じマーク)oはオフスート(手札の2枚が違うマーク)です。
表の見方はAとAが重なっているところは「AA」の手札で、その中の数字は「1対1の勝率」を表しています。スターティングハンドで「99」以上のワンペアが揃っていれば、勝率は72%以上ということです。
スターティングハンドの確率
スターティングハンドの組み合わせは、以下の5通りです。
- ポケットペア
- スーテッド
- スーテッドコネクター
- ギャッパー
- プレミアハンド
それぞれの組み合わせと、出現するおよその確率は以下のとおりです。
組み合わせの名称 | 組み合わせの状態 | 確率 |
ポケットペア | ワンペアが完成した状態 | 6% |
スーテッド | 同じ絵柄のカードが2枚ある状態 | 24% |
スーテッドコネクター | 同じ絵柄で数字が連続している状態 | 4% |
ギャッパー | 数字がひとつ以上空いている状態 | 66% |
プレミアハンド | AA~TTのワンペアもしくはAK~AJの組み合わせ | 2% |
スターティングハンドの段階で一番強いのが、出現確率が最も低いプレミアハンドです。この手札の場合は強気で勝負に出てもよいといえます。
ポーカーの勝率を上げるために覚えておきたい確率
ゆくゆくは覚えておきたいスターティングハンド表ですが、初めからすべてを理解するのは簡単ではありません。
そこで、まずは覚えやすい役やカードの確率を把握してみましょう。
ポーカーにおける役の確率
ポーカーの勝率を上げるためには、それぞれの役がどれくらいの確率で揃うかを把握しておくことが大切です。
役を揃えられるチャンスが何度かあるポーカー(テキサスホールデム)において、フロップとリバーの段階で役が揃う確率を紹介します。
イメージ | 役 | 組み合わせの状態 | フロップで揃う確率 | リバーまでに揃う確率 |
ロイヤルフラッシュ | 10~Aまで同じ柄の続き数字 | 0.00015% | 0.0032% | |
ストレートフラッシュ | 同じ柄の続き数字 | 0.0013% | 0.027% | |
フォーカード | 同じ数字が4枚 | 0.024% | 0.16% | |
フルハウス | 同じ数字3枚と2枚の組み合わせ | 0.14% | 2.6% | |
フラッシュ | 同じ柄が5枚 | 0.19% | 3.25% | |
ストレート | 異なる柄の続き数字 | 0.39% | 4.62% | |
スリーカード | 同じ数字が3枚 | 2.11% | 4.83% | |
ツーペア | 同じ数字2枚が2組 | 4.75% | 23.50% | |
ワンペア | 同じ数字2枚 | 32.43% | 48.74% | |
ハイカード | 役なし | 50.11% | 17.41% |
対戦相手も同じ役の場合、数字の大きさで勝敗が決まります。それぞれの役が揃う確率を大まかに頭の中へ入れておくと、勝率の高い手札なのか判断しやすくなるでしょう。
「A」がホールカードにくる確率
ポーカーの中で最も強い数字はAです。何としても手札に入れたいため、Aがホールカードにくる確率についても知っておきたい方は多いのではないでしょうか。
実は、Aがホールカードにくる確率は15%です。約7回に1回の割合で手札にくることになるので、意外と確率が高いと感じるかもしれません。
ただ、強いカードとはいえA1枚だけでは強い役を作ることは不可能です。Aと組み合わせるカード次第で役の強さが決まります。
Aと組み合わせて役を作れるカードが揃う確率は以下のとおりです。
Aがホールカードにくる確率 | 15% |
AKが揃う確率 | 1.2% |
AKの同じマークが揃う確率 | 0.3% |
AAが揃う確率 | 0.45% |
揃う確率が一番低いAAがAを使って作る役の中では最も強くなり、勝率が高くなります。AAが揃う確率は約221回に1回なので、ホールカードに入ってきた場合は迷わず勝負に出ると良いでしょう。
オーバーカードの確率
オーバーカードとは、他プレイヤーが自分のカードより高いランクのカードを持っていることを指します。ポケットペアを持っていても、相手の手札によっては負けてしまうこともあるので注意しましょう。
オーバーカードになる確率は以下のとおりです。
スターティングハンド | フロップでオーバーカードが落ちる確率 | ターンまでにオーバーカードが落ちる確率 | リバーまでにオーバーカードが落ちる確率 |
KK | 22.55% | 29.14% | 35.30% |
41.43% | 51.40% | 59.85% | |
JJ | 56.96% | 67.95% | 76.31% |
TT | 69.47% | 79.86% | 86.87% |
99 | 79.29% | 88.10% | 93.27% |
88 | 86.73% | 93.51% | 96.9% |
77 | 92.17% | 96.82% | 98.76% |
表から分かるように、KK以外はオーバーカードになる可能性が高いです。そのため、JJやTT(10が2枚)のペアを持っていたとしても、慎重に勝負するほうが良いと判断できます。
オーバーカードになる確率を知っておくと、勝負に出るか早めに相手をフォールドさせるかなど戦略が立てやすくなるでしょう。
ポーカーの勝率を上げる方法
ポーカーの勝率を上げるためには、それぞれの段階での確率を覚える以外にもできることはあります。3つの方法があるので、勝率アップを目指して取り組んでみましょう。
スターティングハンドを覚える
確率を覚える座学も大事ではあるものの、勝率を上げるのに手っ取り早い方法は実際にプレイすることです。
プレイ時は感覚でアクションするのではなく、セオリーに沿ったアクションで経験を積んでいきましょう。セオリーとは、他プレイヤーにフォールドされないサイズでベットすること、ポジションに合わせて参加する手札の基準を変えることなどがあります。
基準を決めるために覚えておくべきなのがスターティングハンドの勝率です。初めから覚えるのは難しいので、表を見ながらプレイするのも良いでしょう。
弱い手は無理に勝負しない
最初に配られたカードが弱い場合、「すぐに降りる」決断ができると勝率は上がります。
弱い手札とはギャッパーやスーテッド、数字が小さいポケットペアです。これらの手札では、無理して勝負に出たとしても強い役ができずに負けてしまう可能性が高くなります。
伸びにくい手札だと判断したら潔く降りて、次のゲームにかけるのが賢明な選択です。
根気よくプレイする
確率的に最初の手札は弱いことがほとんどなので、勝率を上げるには強い手が出るまで何度も根気よくプレイする必要があります。
むやみにベットしたり、なんとなくフォールドしたりすると勝率が下がる点に留意し、確率を意識しながらプレイすることが大切です。
勝率を上げるために!ポーカーの駆け引きのコツ
ポーカーはプレイヤー同士の戦いになるので、駆け引きも勝率を上げるのに大切な要素のひとつです。ここでは駆け引きのコツを3つ紹介します。
自分のキャラクターを作る
ポーカーで大事なのは、自分の感情や考えを対戦相手に読み取られないようにすることです。自分のキャラクターを作って、自身のプレイスタイルを他プレイヤーに植え付けると、相手は本心を見抜きにくくなるでしょう。
例えば、強い手札を持っているときに必ず大きくレイズするキャラクターと認識させることができると、弱い手札でもブラフをかけることができます。反対に弱い手札でも強気で勝負してくるキャラクターと認識させることができると、強い手札のときにもコールを呼び込むことができるでしょう。
キャラクターを作るときは、わざと負けて弱いプレイヤーを演じることも効果的です。すべては勝率を上げるための布石になるので、キャラクターを設定したら最後まで演じきることを意識しましょう。
他プレイヤーを観察する
他プレイヤーを観察して「このプレイヤーはこういう動きをする」など見抜くことも勝率を上げるのに役立ちます。プレイヤーによって動きは異なるので、1回ごとのアクションや表情などを観察し、覚えておくと各プレイヤーの癖や傾向をつかめるでしょう。
プレイヤーの癖や傾向をつかめると、強い手札が入ったことやブラフで騙そうとしていることに気付く可能性が上がります。
適度にブラフを入れる
ブラフとは手札が弱くても強気なアクションを起こして、強い役を持っていると思わせることにより相手をフォールドさせる手法です。
適度にブラフを入れることで、他のプレイヤーの判断を鈍らせたり混乱させたりすることができます。
ブラフがうまく決まれば、比較的強い役ができている相手にも役なしで勝つことも可能です。勝率を上げるためにも身に付けておきたい駆け引きの技術といえます。
まとめ
今回は、ポーカーの勝率を上げる方法について紹介しました。本記事で説明した内容をすぐには理解できないとしても、まずはプレイすることをおすすめします。プレイを重ねるごとに「これはこういう意味だったのか」と理解が深まり、さらにポーカーを楽しめるようになるでしょう。
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