ポーカーには「スクイーズ」という戦略があることをご存知でしょうか。スクイーズを直訳すると「絞る」という意味になりますが、他のプレイヤーを弱気にさせてフォールドに追い込むことで、チップを獲得していく方法です。スクイーズを覚えることができれば、プリフロップの段階で勝利できる確率が高まるでしょう。そこで今回は、ポーカーにおけるスクイーズの方法や目的、成功させるためのポイントなどについて解説していきます。
ポーカーのスクイーズとは
スクイーズとは、主にプリフロップで誰かがレイズを行い、そのレイズに対してコールしたプレイヤーが1人以上いる状況で、自分がリレイズ(3bet)するプレイのことを指します。これによって他のプレイヤーを不安にさせ、コールしたプレイヤー共々フォールドに追い込むことができれば、プリフロップの段階で勝利することが可能です。通常の3betと違い、ブラフで相手をフォールドさせることを目的としたアクションである場合にスクイーズと呼ばれます。
スチールとリスチール
スチールとは、プリフロップなどでレイズすることによって自分のハンドが強いと主張し、ブラフを仕掛けることで相手をフォールドさせるプレイのことを指します。自分がそのテーブルでタイトなイメージを持たれているなら、スチールの成功率はより上がるでしょう。
また、スチールの成功率を上げるために重要なのがポジションです。自分が有利なポジションにいる場合は、レイズに対してコールしてくるプレイヤーがいる確率が低くなります。なお、自分がオープンレイザーになる場合のベット額は3BB、自分の前にリンプインしたプレイヤーがいる場合には「3BB+リンパ―の人数分のBB」でレイズすることが一般的です。
そして、スチールに対してフォールドせず、逆にスチールを行ったプレイヤーを含めてフォールドに追い込むプレイのことをリスチールといいます。ポーカーのスクイーズとは、このリスチールに該当するプレイの一種です。スクイーズを成功させることができれば、スチールよりも大きなポットを獲得することができるでしょう。
なお、ポーカーのリンプインがどういう意味なのかは以下の記事で解説していますので、こちらも参考にしてみてください。
ポーカーでスクイーズを行う方法
ポーカーでスクイーズを行う方法について、具体的に説明していきます。例えば、自分のポジションがBTNだったとしましょう。そこでMP(ミドルポジション)がレイズでスチールを狙い、後続のプレイヤーがコールを選択したとします。MPはスチールを仕掛けましたが、コールされたことで不安になっています。
この状況で自分がリレイズすることによって、レイズしたMPとコールしたプレイヤーがフォールドすれば、スクイーズ成功となります。なお、ここで注目したいのが、オープンレイザーだけでなくコールしたプレイヤーもフォールドさせることに成功しているという点です。スチールを阻止するだけでなく、早期に勝利を収めることができるという点が、スクイーズのメリットといえるでしょう。
スクイーズを成功させるために意識したいポイント
ポーカーでスクイーズを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。スクイーズにチャレンジする際は、以下の条件を満たしているのかを確認してから行うようにすれば、成功率が上がるでしょう。
オープンレイザーにコールしたプレイヤーがいる
ポーカーでスクイーズを成功させるにあたって、レイズに対してコールしたプレイヤーの存在は重要となります。もし、他のプレイヤーがレイズに対してリレイズなどの強気なアクションを行うと、スクイーズが難しくなるでしょう。
多くの場合、コールは「ハンドはそれなりの強さだが、まだ様子を見ておきたい」という意味合いを持ちます。全てのコールがこういった意図で行われているわけではありませんが、もしレイズに対して様子見のためのコールであるならば、コールしたプレイヤーのハンドはそこまで強くないかもしれません。
そのため、有利なポジションからのリレイズで自分のハンドの優位性を示せば、オープンレイザーとその後にコールしたプレイヤーの両方がプレッシャーを感じ、フォールドする可能性が高くなるでしょう。
自分がタイトなイメージを持たれている
スクイーズを成功させるためには、オープンレイザーやコーラーから見て、自分のハンドが強いと感じさせることが鍵となります。もし、相手からルースなイメージを強く持たれている場合、ブラフを仕掛けてもすぐに看破されてしまい、簡単に対応されてしまう可能性が高まるでしょう。
一方で、強いハンドでのみアクションを起こすというタイトなイメージを持たれている場合、スクイーズが成功する確率は上がります。スクイーズが成功するかどうかは、相手の自分に対するイメージが重要となることを覚えておきましょう。
しかし、スクイーズを頻繁に用いると、次第に自分のプレイがルースであると認識される危険性が生じます。頻繁に同じ戦略を使用するのではなく、適度に変化をつけることで、相手のリードを難しくして混乱させるのが効果的です。
なお、ポーカーで覚えておきたい戦略について以下の記事でご紹介していますので、ぜひご一読ください。
弱いハンドでもスチールを行うルースなプレイヤーがいる
オープンレイザーがタイトなプレイヤーの場合、彼らは選りすぐりの強いハンドでしかレイズを行わない傾向があります。そのため、そのようなプレイヤーからのレイズに対してスチールを試みると、成功率が高くなるでしょう。それに対して、ルースなプレイヤーは必ずしも強いハンドを持っているわけではなく、より広範なハンドレンジでアグレッシブにプレイすることが特徴です。
こういった理由から、ルースなプレイヤーは比較的弱いハンドでもスチールを試みる可能性が高いのです。しかし、ルースなプレイヤーがスチールを試みた際にコールされると、本当に勝てるのか不安に感じることでしょう。
スクイーズは、このような不安感を最大限に利用して、ルースなプレイヤーをフォールドさせる戦術として効果的です。ポーカーでスクイーズを狙う際は、弱いハンドでもスチールを仕掛けてくるルースなプレイヤーがいるか、慎重に判断しましょう。
ポーカーでスクイーズする際の注意点
スクイーズは、複数のプレイヤーが既にアクションを起こしている状況でリレイズを行うリスチールの一種です。全員がフォールドすれば、プリフロップの段階で大きなサイズのポットを獲得することができます。さらに、もしコールを受けたとしても、主導権を維持したままフロップへと進むことも可能です。
しかし、スクイーズを行う際には注意点もあります。タイトなプレイヤーやアーリーポジションのプレイヤーに対してスクイーズを試みると、相手から4ベットや、ニューヨークバックレイズ(コールしたプレイヤーからリレイズされること)を返される可能性もあるのです。
したがって、スクイーズを実践する際は、相手のポジションやプレイスタイル、過去のハンド履歴やスタッツなどを考慮して判断するようにしましょう。
まとめ
今回は、ポーカーにおけるスクイーズの基礎知識や成功させるためのポイントなどについて解説してきました。スクイーズを成功させることができれば、プリフロップの段階でポットを獲得することができますし、もしコールされてもゲームを有利に進められる可能性があります。一方で、自分のポジションや相手からのイメージが重要になるので、最も効果的なタイミングを見極める必要があります。ぜひとも本記事を参考にしていただき、スクイーズ以外の戦略も織り交ぜながら、効果的に活用してみてください。
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